Herbie Hancock 最高の聴き方(最初に何聴けばいいの?)
こんばんは。
今回はハービー・ハンコックの名盤紹介です。以前のブログで紹介したように、彼はとても聴きやすいピアニストですので、最初に聴くのにお勧めしたい人です。
以前の記事↓↓
ハービー・ハンコックとは?
これまでのジャズに簡単なコード進行やロックのビートを導入するなど、ポップなテイストを加えて誰にでも受け入れられるようにしたピアニストとして知られています。このことで、ジャズファンのみならずロックやブルースの世界にもハービーハンコックが知れ渡ることになりました。彼の楽曲の中にはセッション曲の定番となっているものが数多くあります。
*オリジナルはハービーハンコック
また、彼はフユージョン(ジャズにエレクトリックの楽器が導入されたもの)で、非常に特殊な電子音を駆使したことでも有名です。実は彼、大学では音楽のほかに電子工学科を学んでおり、それがフユージョンのサウンドに活かされることになります。最初は「なんだこれ!」と思うようなものもあるが、そのファンキーな要素に気づくと虜になるはずです。
ハービー・ハンコックを最高に楽しむための聴く順番
今回お勧めの「聴く順番」は、
Maiden Voyage(処女航海)→Takin' Off
→Head Hunters→Empyrean Isles
としました。一つずつ見ていきましょう。
①Maiden Voyage(処女航海)
ピアニストとしてハービーハンコックがどれ程優れているのかが分かる一枚です。フレディ・ハバード(tp)、ジョージ・コールマン(ts)で先陣を切ってからの極上のプレイ。ピアノソロになってから雰囲気が一変するのが感じられます。
また、このアルバムは全体をいっぺんに通して聴いてほしいものです。そうすると、表題曲からThe Eye Of Hurricaneで幕が明け、Little Oneで緩くなったかと思いきやSurvival on The Fittestで怒涛のソロが繰り広げられる。Dolphine Dance で締めくくる、という展開が楽しめるようになっています。フレディ・ハバードのスリリングなトランペットも聴きどころですよ。
②Takin' Off
ハービーハンコックの1stアルバムです。冒頭にちょっと触れた有名曲"Watermelon Man"が収録されています。これはスイカ売りの掛け声をイメージして作られた曲で、実際に聴いてみると、ロックのビートが導入されているのに気づきます。これがアメリカで、ジャズファン以外にも受け入れられた理由です。
自分のお気に入りはMazeです。アルバムを通して聴いたとき、この曲は「乾いた感じがするなあ」と思いました。その雰囲気のせいか、Dexter Gordon(ts)がより一層シブく聴こえるような。
③Head Hunters
フユージョンアルバムの紹介です。あり得ない音が楽しみたければこれ。聴きづらいのかとおもいきや、これが実にファンキーで、新鮮さが感じられるとともにかなり楽しめると思いますよ。一種類の楽器(エレクトリックピアノ)だけで多様な音が出せるということを改めて実感させられます。
このアルバムには、生まれ変わったWatermelon Manやセッション曲の定番となっているChameleonが収録されています。Chameleonでは少しづつ「発展」していく過程が聴けます(何言ってんのかわからないと思ったら、とりあえずこの曲を聴いてみてください)。15分の曲だが、ソロはなんとすべてエレクトリック・ピアノ。
④Empyrean Isles
最後のthe Eggが多少長いような気がして、4番目にしました。とはいえ、これもまたいい演奏が聴けるアルバムですよ。
このアルバムには、これまたセッション曲の定番となっている"Cantaloup Island"が収録されています。一度聴いていただきたいのがその滑らかなベースのフレーズ。ピアノのリフとぴったりと合っています。相変わらずフレディ・ハバードも終始ハラハラさせてくれます。
先ほど「長い」と言ったThe Egg もおもしろい曲です。展開が少し変わっているのが特徴です。聴いてみると、どこか緊迫したテーマで、トランペットのソロが入ったかと思いきや突然のベースソロ登場。続くピアノソロも不気味な印象があります。
全体的に、緊張感のある仕上がりになっていますね。長く楽しめるアルバムになりそうです。
最後に
いかがでしたか。冒頭の繰り返しになりますが、ハービーハンコックは本当に聴きやすいので、最初に聴いて衝撃を受けてもらいたいと思います。
ではまた。Chameleonのセッション楽しそう。
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