音楽の道しるべ omkyo

「音楽(ロック、ジャズ、ブルース中心)、どう聴けばいいかなあ」に自分なりに答えてみたブログです。

Jimi Hendrix(ジミヘン)のライヴ盤 最高の聴き方 (最初に何を聴けばいいの?)

こんばんは。

ジミヘンの記事は散々このブログで登場しますが、その中でも間違いなく最も重要と言えるのがこれです。↓↓

 

スタジオでの革新的なサウンドは素晴らしいが、何と言ってもジミヘンはライヴこそ良い。ということで、ジミヘンのライヴ盤の「最高の聴き方」シリーズをやっていきたいと思います。

 

 

 

聴く順番

お勧めの聴く順番は、

 

①Live At Monterey/Winterland

 

②Live At Woodstock

 

③Band Of Gypsys/Live At Filmore East

 

④Blue Wild Angel: Live At Isle of Wight

 

としました。では、一つずつ見ていきましょう。

 

①Live At Monterey/Winterland

まずはMonterey(モンタレー)からみていきましょう。

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モンタレー・ポップ・フェスティヴァルとは、カリフォルニアで、6月16日から18日に行われたライヴイベントで、ザ・フーなども参加した大型のコンサートです。ジミヘンが参加したのはその最終日でしたが、ザ・フーとどちらが先にパフォーマンスをするかで困っていたそうです。

 

この時の、ザ・フー、ジミヘンのそれぞれの主張を見てみましょう。

 

ザ・フー「ジミの後だと(ジミヘンの演奏がすごすぎて)自分たちのパフォーマンスがショボく見える」

ジミヘン「ザ・フーの後だと(ザ・フーの楽器破壊のパフォーマンスがすごすぎて)自分のパフォーマンスが見劣りする」

 

ということで、順番をコインを投げて決め、最後にジミヘンが演奏することになりました。そこで問題になるのが、ザ・フーの楽器破壊なんてえげつないものが前にあるからジミヘンのパフォーマンスは見劣りしてしまうかもしれない、ということです。

 

こんな状況下でモンタレーフェスの前日にふと思いつき、ギターを燃やすというパフォーマンスを決行したというわけです。

 

パフォーマンスは衝撃的ですが、やはり演奏の完成度はすこぶる高い。最初のKilling Floorでさっそくノックアウトされるはずです。

 


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続いて、Winterland(ウィンターランド)

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ジミヘンの最高のライヴと言われる必聴盤。これの迫力は段違いです。最初のFire、それからFoxy Ladyで初手からゴリゴリ攻めていきます。

 

残念ながら映像は残っていないようですが、映像を抜きにしても凄まじい迫力が伝わってきます。ジミヘン恐るべし。

 

本当はギターが弾きたかったノエル・レディング(ベース)がやめる前のライヴです。この後にはノエルの代わりにビリー・コックス(ジミヘンの元軍隊仲間)がベースを担当します。

 


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②Live At Woodstock

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「愛と平和と音楽の3日間」での名演です。

 

ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスのメンバー

(ジミヘン、ミッチ・ミッチェル(ドラムス)、ビリー・コックス(ベース))
に加え、

ラリー・リー(ギター)、ジュマ・サルタン(パーカッション)、ジェリー・ヴェレス(パーカッション)

 

が参加しています。また、モンタレー、ウィンターランドとはギターの音作りが異なっており、これが後期のサウンドになっていきます。

 

ウッドストックといえば、アメリカ国家「星条旗よ永遠なれ」を演奏したことで有名です。これはアメリカが戦争を持ち掛けていることに対して、皮肉を込めて演奏したものです。他の名演として、Jam Back At The House でジミヘンらしさが全開になります。

 

 

③Band Of Gypsys/ Live At Flimore East

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いつものジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスの編成ではなく、バンド・オブ・ジプシーズ(ジミヘン、ビリー・コックス、バディ・マイルス(ドラムス))で演奏されました。

 

さて、このアルバムの聴きどころは「ドラムがバディ・マイルスになったことでミッチ・ミッチェルとどのような違いがあるのか?」というところでしょう。この二人のドラマーは比較がしやすい、と言われています。ドラムのみならず、バディ・マイルスの歌声(ドラムを叩きながら叫ぶというあり得ない光景が広がっている)も特徴的ですよ。

 

このライヴで演奏された名曲を紹介していきます。何といってもMachine Gunは紹介せざるを得ません。ベトナム戦争の様子をギターで表現しつくし、さらに永遠に飽きさせないソロが存分に楽しめます。バンド・オブ・ジプシーズで演奏されるIzabellaも必聴。

 

 

 ④Blue Wild Angel: Live At Isle of Wight

 

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 1970年のジミのベストパフォーマンスと言われています。ここでもMachine Gunが演奏されていますが、これはエクスペリエンスのミッチがドラムスを担当しているバージョンなので、バディ・マイルスの時(Band Of Gypsys)と比べてみると面白いです。

 

 ギターの演奏は言うまでもなく物凄いものですが、この時のジミの声はジミヘン史上最高のものです。また、Band Of Gypsys(アルバム)の時より聴きごたえのあるジャムが楽しめるほか、First Rays Of The New Rising Sun に収録される曲(Hey Baby, Freedomなど、ジミが発表することなく終わった楽曲)がライブのレパートリーに入っており、ウッドストックやモンタレーとはまた違ったテイストを味わうことができます。

 

 

First Rays Of The New Rising Sun に収録されるDolly Daggerが演奏されています↓↓


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 最後に

いかがでしたか。ジミヘンはまずライヴから聴いて、衝撃を受けてもらいたいものです。

ではまた。ジミヘンの10分を超えるジャムを聴き始めたころにはあなたもジミヘンマスター。